秦アキラ
秦アキラ
株式会社NARERU 代表取締役

南信州・飯田市で生まれ育ち、地域の中小企業のAI活用・SNS運用・Web集客を支援。「地域の事業者を、テクノロジーでもっと自由に。」をミッションに、株式会社NARERUを経営しています。

覚悟」——たった2文字と、使い込まれたサッカーボールを抱えて立つ二人の選手。長野県飯田市の社会人サッカーチーム「レザルプ」のリール〈覚悟〉は、計測時点で15,438回再生を記録した。フォローは+21人。物語が大きく跳ねる〈肝心〉45,986回の、ちょうど一歩手前。決意を固めるこの回が、なぜ序盤の山として伸びたのか。株式会社NARERUが運用する実データとともに解剖する。

3行でわかる、この回のまとめ
🎯
狙い|「ないから始まったチームを正解に」。弱さを認めたうえで前に進む“決意”の回。試合の前の、心を固める瞬間を見せる。
📊
結果|再生15,438回(序盤の山のひとつ)・フォロー+21・保存7・いいね130・コメント5。多くの回より上の水準で着地。
🔍
課題と次の一手|15kは“次の爆発への助走”。この回でためた共感を、続く〈肝心〉45,986回にどう繋げるか。連載の流れを設計する。
秦アキラ
AUTHOR
秦 アキラ / 代表取締役・株式会社NARERU

BACKGROUND

物語の序盤に置かれた、〈覚悟〉という回

レザルプは長野県飯田市を拠点とする社会人サッカーチームで、SNS運用は株式会社NARERUが手がけている。0-6の大敗から始まり、メンバーを募り、初練習を重ね、挫折をくぐってきた——リールはその過程を1本ずつ綴る、連続ドキュメンタリーとして設計されている。

〈覚悟〉は、その物語の序盤に置かれた回だ。〈初練習〉〈挫折〉と続いた流れの中で、いよいよ「腹を括る」瞬間を切り取っている。サブコピーは「ないから始まったチームを正解に」。何も持たないところから始めたチームが、それでも前を向く——その決意が、次の大きな山〈肝心〉45,986回への助走になった。


HOOK DESIGN

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2文字と、使い込まれたボール。飾らない冒頭

冒頭に映るのは、屋外のグラウンドに立つ二人の選手と、画面中央に大きく置かれた2文字——「覚悟」。その下に小さく「ないから始まったチームを正解に」。背景には空と電線、コンクリートの階段。ネイビーの練習着を着た選手が、傷だらけのサッカーボールを抱えている。派手な演出はなく、あるのは現場そのものの空気だけだ。

この設計の狙いは明確だ。技術や派手なプレーで語るのではなく、「覚悟」というたった2文字で、見る人の感情を最初の一瞬で掴む。使い込まれたボールが、これまで積み重ねてきた練習の量を物語る。スクロールの指を止めるのは、うまさではなく「本気で何かに向き合っている人」のリアリティだった。

「覚悟」── ないから始まったチームを、正解に。

2文字の見出し一瞬で世界観
ないから始まった弱さを認める共感
傷だらけのボール積み重ねの証

「ないから始まったチームを正解に」は、サッカーをしない人にも刺さる。何も持たずに始めた人、自信がないまま一歩を踏み出した人——その全員が、この一言に自分を重ねられる。弱さを隠さず、それでも前を向く。その姿勢が、序盤の回として手堅い共感を呼んだ。

“決意の回”でフックを立てる原則
  • 冒頭は短い言葉で。「覚悟」のような2文字が、一瞬で世界観と感情を立ち上げる
  • 弱さを隠さない。「ないから始まった」と認めることが、かえって共感の入口になる
  • 使い込まれた道具(傷だらけのボール)が、語らずに“積み重ね”を伝える
レザルプ〈覚悟〉冒頭カット
冒頭カット。傷だらけのボールを抱えた二人の選手と、「覚悟 ― ないから始まったチームを正解に」の一言。

DATA ANALYSIS

数字を読む ― 15,438回再生の中身

再生数だけでなく、その再生が「どんな行動を生んだか」を、シリーズ全体の中で読み解く。〈覚悟〉は、多くの回より一段上の水準で着地した、序盤の山のひとつだ。

15,438回
再生数(序盤の山)
多くの回が5,000〜7,000回前後で推移する中、〈覚悟〉は15,438回。同じ序盤の〈初練習〉14,925回・〈挫折〉15,468回と並ぶ、手堅い山を作った。
+21人
この動画経由の新規フォロー
「見て終わり」ではなく「この先を見たい」と思わせ、+21人を新たに連れてきた。次の回への継続視聴の土台になる数字だ。
7件
保存数
「この決意を残しておきたい」と思った人がいた証拠。数は控えめだが、感情に触れた手応えはあった。
130 / 5
いいね / コメント
いいね130・コメント5。序盤の回として安定した反応。ここで積んだ共感が、後の爆発回へ繋がっていく。

注目すべきは、〈覚悟〉が「いきなりの爆発」ではなく、物語を着実に押し上げる回だった点だ。15,438回という数字は派手ではないが、多くの回を上回り、フォローも保存も生んでいる。連載は一本の爆発だけで成り立つのではなく、こうした手堅い山の積み重ねの上に成り立つ。


COMPARISON

シリーズの中での位置 ― 並べて見る

同じチーム、同じ運用、同じ連載の中で、〈覚悟〉はどの位置にいるのか。再生数を並べると、序盤の山として手堅く食い込んでいるのが分かる。

再生数の比較(レザルプ・リール/計測 6/24時点)
肝心 45,986
憧れ 28,671
覚悟 15,438
多くの回 約5,000〜7,000

突き抜けたのは〈肝心〉45,986回と〈憧れ〉28,671回。〈覚悟〉15,438回は、〈初練習〉14,925回・〈挫折〉15,468回と並ぶ序盤の山として、多くの回の約2〜3倍の水準で着地している。爆発回ではないが、連載を確実に押し上げ、次の〈肝心〉への助走をつくった一本だ。


WHY

なぜ〈覚悟〉は序盤の山になれたのか

理由は2つに整理できる。1つは「弱さを認める」共感力だ。「ないから始まったチームを正解に」というコピーは、強さや実績を誇らない。むしろ何も持たない状態から始めた事実を隠さず見せる。だからこそ、自信がないまま一歩を踏み出した人、ゼロから何かを始めた人が自分を重ねられる。完璧な姿より、もがきながら覚悟を決める姿のほうが、人の心は動く。フォロー+21・いいね130は、その共感が確かに届いた表れだ。

もう1つは連載としての積み上げ効果だ。〈初練習〉〈挫折〉と物語を追ってきた人にとって、〈覚悟〉は「ここから本気になる」転機の回として自然に響く。一本だけで爆発させるのではなく、回を重ねて感情を積み上げ、来たるべき〈肝心〉45,986回の爆発へ橋を架ける。〈覚悟〉15,438回は、その橋として確かに機能した。連載は、こうした“助走の一本”があるからこそ、次の山を高くできる。


ISSUES

残った課題 ― 助走を、次の爆発に繋ぐ

保存7・コメント5を、もう一段引き上げること。
再生15,438回に対して、保存7・コメント5は控えめだ。再生は届いたが、「残したい」「語りたい」という深い反応はまだ伸ばせる。冒頭の言葉をより自分ごと化できる一言に磨けば、同じ再生数でも深い反応はもっと取れる。
助走を、次の山へ確実に繋ぐこと。
〈覚悟〉15,438回で温まった視聴者を、続く〈肝心〉45,986回の爆発へどう橋渡しするか。回と回の間に物語の引きをつくり、「次が見たい」を切らさない。連載の流れそのものを設計することが、次の仕事だ。

TAKEAWAY

この事例から学べること

“助走の一本”を効かせる3原則
  • 弱さを隠さない。「ないから始まった」と認めることが、かえって共感の入口になる
  • 爆発だけを狙わない。手堅い山を積み重ねることで、次の大きな回が高く跳ねる
  • 連載は“流れ”で設計する。回と回の間に引きをつくり、「次が見たい」を切らさない

〈覚悟〉が示したのは、SNSの連載は爆発回だけで成り立つのではない、という事実だ。多くの回が5,000〜7,000回で推移する中、〈覚悟〉は15,438回まで届き、続く〈肝心〉45,986回の爆発への助走をつくった。その手堅さを生んだのは、弱さを認める正直さと、連載としての積み上げだった。

株式会社NARERUは、成果も課題も隠さず数字で読み、一本ごとの役割を見極めて連載を設計していく。爆発も、助走も、すべてに意味を持たせる。それが、SNS運用の本当の仕事だ。レザルプの物語は、まだ続く。