秦アキラ
秦アキラ
株式会社NARERU 代表取締役

南信州・飯田市で生まれ育ち、地域の中小企業のAI活用・SNS運用・Web集客を支援。「地域の事業者を、テクノロジーでもっと自由に。」をミッションに、株式会社NARERUを経営しています。

ンバー募集の動画を、2日前に投稿した。その反響が、どうだったのか——。長野県飯田市の社会人サッカーチーム「レザルプ」の第2話「仲間」は、その報告から始まる。実はこの回、再生数を狙った動画ではない。1話で「この挑戦を応援してください」と投げかけた次に、「この物語は、ちゃんと続く」という安心感を届けるための一本だった。株式会社NARERUが運用する実データとともに、その狙いと、見えてきた課題を解剖する。

3行でわかる、この回のまとめ
🎯
目的|バズではなく、1話を見た人に「この物語は、ちゃんと続く」という安心感を届ける回。
📊
結果|再生5,203回・プロフィールアクセス241。でもフォローは5人(1話の46人から急減)。
🔍
課題と次の一手|冒頭3秒にサッカーの画が無く、サッカー好きが自分ごと化できなかった。次回はフックの最初に必ず競技シーンを入れる。
秦アキラ
AUTHOR
秦 アキラ / 代表取締役・株式会社NARERU
レザルプ チーム集合写真
募集を経て集まった、レザルプの仲間たち。揃いのユニフォームで南信リーグへ。

BACKGROUND

2話の役割 ― バズではなく「続く」という安心感

レザルプは長野県飯田市を拠点とする社会人サッカーチームで、SNS運用は株式会社NARERUが手がけている。1話「決意」は、0-6の大敗という出発点を見せ、「何者でもない人間が、ゼロからチームを作る。この挑戦を応援してほしい」と投げかけた回だった。再生数は6,957回。

2話の役割は、その反響を見せることだった。狙いは、バズらせることではない。1話を見てくれた人に「この動画は、ちゃんと続いていくんだ」という継続の安心感を届けるために投稿した。目的が違えば、評価する数字も変わる。


HOOK DESIGN

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フックに潜んでいた、ひとつの落とし穴

動画は、こう始まる。「2日前に投稿した、メンバー募集の動画」。その反響がどうだったのかを語る、という構成だ。「メンバー募集」というキーワードで、続きを気にさせるねらいだった。

届いたのは、たくさんの「やりたい!」という声。飯田市に、同じ想いを持つ人がこんなにいた。「チームがなくて諦めていた」。そんな人たちが、一歩踏み出してくれた。1年ぶりでも、初心者でも歓迎する——その姿勢が、共感の受け皿になった。

「2日前に投稿した、メンバー募集の動画——。」

2日前の募集続きが気になる入口
メンバー募集興味喚起の言葉
サッカーの画⚠️ここが抜けた

ただ——ここに、あとで数字に表れる落とし穴があった。フックの最初の3秒に、サッカーをしているシーンを入れられなかったのだ。「2日前のメンバー募集の動画」という言葉から入ったため、スクロールしてきたサッカー関係者が「これは自分に関係がある」と気づく前に、通り過ぎてしまった。

反響・告知系コンテンツでフックを立てる原則
  • 冒頭3秒に「何のアカウントか」が一目で伝わる画を必ず置く。今回ならサッカーのシーン
  • 主催者の本音は人間味になる。ただし“言葉”だけでなく“絵”でも掴む
  • 目的を先に決める。バズか、継続の安心感か、フォロー獲得か。設計が変わる
レザルプ 練習後の仲間
練習のあとの一枚。「やりたい」と集まった仲間と。

DATA ANALYSIS

数字を読む ― 5,203回再生の中身

2話の再生数は5,203回。1話の6,957回には届かなかった。ただ前述の通り、この回はバズ狙いではない。大事なのは数字の“中身”だ。そこに、このアカウントの本質的な課題が表れていた。

2,942
リーチ/プロフィールアクセス241
2,942人に届き、241人がプロフィールまで見に来た。「興味を持って覗く」ところまでは、ちゃんと機能している。
5名
この動画経由のフォロー獲得
プロフィールに241人来て、フォローは5人。1話の46名からも大きく落ちた。「見には来るが、フォローしない」=転換率の低さが、このアカウント最大の課題。
11件
再投稿(シェア)/保存2・いいね72
シェア11・保存2・いいね72。感情はちゃんと動いている。コンテンツの中身が嫌われたわけではない。
7秒
視聴維持が50%を切った秒数
平均再生は17秒。維持率が50%を割ったのは7秒——フック直後だ。冒頭の掴みで離脱が起きていることを示す。

プロフィールアクセス241に対し、フォローは5。届いて、覗いてもらえているのに、最後の「フォロー」という一歩に至らない。この転換率の低さこそ、2話がデータで突きつけた現実だった。


COMPARISON

1話との落差 ― フォロー転換が語ること

1話と2話で、動画経由のフォロー獲得には大きな差が出た。2話はバズを狙った回ではない。それでも「241人が覗いて5人」という転換率の低さは、目的に関わらず向き合うべき課題として残った。

動画経由のフォロー獲得 ― 1話 vs 2話
1話
46名
2話
5名

1話「大敗→決意」は、誰もが感情移入できる普遍的な物語で、フォローという行動まで一気に運んだ。2話は反響を見せる回で、そもそも狙いが違う。ただし共通して見えたのは「アクセスはあるのにフォローされない」という、このアカウント固有の弱点。原因は、次の見出しのフックにある。


WHY

なぜフォローされなかったのか

答えは、冒頭3秒のフックにあった。「2日前のメンバー募集の動画」という言葉から入ったため、サッカーをしている画が一度も出てこなかった。発見タブやリールでスクロールしてきたサッカー関係者が、「これは自分に関係がある」と気づく前に、離脱してしまう。維持率が50%を切ったのが7秒——まさにフック直後だ。

解決策はシンプルだ。フックの最初の数秒に、必ずサッカーのシーンを入れる。「何のアカウントか」を、言葉より先に、絵で伝える。そうすれば、本当に届けたいサッカー好きの指が止まり、プロフィールから先の「フォロー」まで進みやすくなる。次回以降、ここを徹底する。


ISSUES

残った課題 ― 次に活かす2つの反省

フォロー転換率が低い。
プロフィールアクセス241に対し、フォローは5名。「見には来るが、フォローしない」状態。フォローする理由=「この続きを見たい」を、冒頭で提示しきれていない。このアカウントが一貫して抱える最大の課題。
フックにサッカーのシーンが無かった。
冒頭3秒が「2日前のメンバー募集の動画」という言葉だけで、競技の画が無かった。サッカー関係者が自分ごと化する前に離脱(50%割れが7秒)。次回以降は、フックに必ずサッカーのシーンを入れ、届けたい層の指を止める。

TAKEAWAY

この事例から学べること

SNS運用で「数字の中身」を読む3原則
  • 目的を先に決める。バズ・継続の安心感・フォロー獲得で、設計も評価する数字も変わる
  • フックの3秒は“言葉”より“絵”。何のアカウントかを、競技シーンで一目で伝える
  • アクセス→フォローの転換率を追う。覗かれているのにフォローされないなら、疑うべきは冒頭の見せ方

2話は、数字を狙った回ではない。「この物語は続く」という安心感を届ける目的は、ちゃんと果たした。同時に、このアカウント最大の課題——フォロー転換率の低さと、その原因(フックにサッカーの画が無い)——を、データではっきり可視化できた。

株式会社NARERUは、この発見を次の一手に直結させている。フックの冒頭に必ず競技シーンを入れ、届けたい層の指を止める。成果も課題も隠さず、数字から次の設計図を描く。それが、SNS運用の本当の仕事だ。その後どう改善したかは、次の記事で紹介する。