足首の捻挫を繰り返すランナーへ、対処法を届けて来店を促す。狙いは明確だった。だが951回にとどまった。「絞りすぎ」と「実践しにくさ」という、HOW-TOコンテンツの2つの落とし穴が見える一本だ。
“来店”を狙った、対処法コンテンツ
PRO-motion(プロモーションコンディショニング)は、整体・コンディショニングを軸に、ランナーやスポーツ愛好家の身体の悩みに応える専門院。SNSでは「症状を特定したサムネ」でターゲットを絞り、悩みを持つ人にピンポイントで届ける情報提供型のフィード運用を行ってきた。
足首を痛めやすいランナーに対処法を教え、来店につなげる狙いの回。症状を絞り、解決策を提示する実用型のコンテンツだ。
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この1本は、誰に向けて作ったか
「足首の捻挫を繰り返す、そこのランナーへ」
「繰り返す捻挫」に悩む人へ対処法を届け、来店につなげる。狙いの設計は一貫している。だが、結果は伸び悩んだ。
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現場の言葉から読み解く
中村のふりかえりは、HOW-TOコンテンツの2大落とし穴を突いている。①「既存フォロワーに足首で悩む人が少なかった」——ふくらはぎの回と同じく、絞った“先”に既存フォロワーが少なければ、どんなに良い対処法も届かない。膝・お尻のような「多くのランナーが抱える悩み」と違い、足首の捻挫は該当者が限られる。②「対処法が実践しにくかった」——HOW-TOは「すぐできる」かどうかが保存と行動を分ける。手順が多い・道具が要る・分かりにくいと、見ても実践されず、価値が伝わらない。実用情報は「今すぐ、一人で、簡単に」できる形に削るほど効く。
なぜ「絞りすぎ」は伸びないのか
フィードの伸びは、まず「既存フォロワーがどれだけ反応したか」で決まる。投稿はまず今いるフォロワーに届き、そこでの保存・いいね・滞在が積み上がって初めて、フォロワー外へと広がっていく。だから入口を狭く絞るほど、その症状に当てはまる既存フォロワーの母数が小さくなり、最初の反応が積み上がらない。膝やお尻のように「多くのランナーが抱える悩み」なら母数は大きいが、足首の捻挫を繰り返す人は、もともと該当者が限られる。絞り込み自体は正しくても、絞った“先”に人がいなければ、アルゴリズムに乗る土台が育たない。
もう一つの落とし穴が「実践しにくさ」だ。HOW-TOコンテンツは、見た人が「これならできる」と感じて初めて、保存され、行動につながる。手順が多い・道具が要る・分かりにくいと、その場では役立ちそうに見えても実際にはやられず、保存にも来店にも結びつかない。実用情報は「今すぐ・一人で・簡単に」できる形まで削るほど効く——絞るべきは入口の対象ではなく、提供する手順の方だったのかもしれない。
この事例から学べること
- 絞る“先”に既存フォロワーがいるかを必ず確認する
- HOW-TOは「今すぐ・一人で・簡単に」できる形に削る
- 該当者が限られる症状より、多くが抱える悩みを優先する