秦アキラ
秦アキラ
株式会社NARERU 代表取締役

南信州・飯田市で生まれ育ち、地域の中小企業のAI活用・SNS運用・Web集客を支援。「地域の事業者を、テクノロジーでもっと自由に。」をミッションに、株式会社NARERUを経営しています。

杖がないと歩けない」——そんな状態から、趣味のゴルフのコンペで優勝するまで。名古屋の整体・パーソナルコンディショニング「PRO-motion」の、あるお客様の実話を一本のリールにした。2026年6月13日投稿、6月24日計測で再生916回。数字だけ見れば派手ではない。だが冒頭3秒の視聴維持は約50%と高く、「最初の掴み」は確かに効いていた。にもかかわらず最後まで見た人は全体の約1%。この落差にこそ、改善の核心がある。株式会社NARERUが運用する実データとともに、正直に解剖する。

3行でわかる、この回のまとめ
🎯
狙い|PRO-motionの“想い”と専門知識の深さを、実際のお客様の物語で伝え、公式LINE相談へつなげる。
📊
結果|再生916回・保存1・いいね11・コメント0・フォロー増0。冒頭3秒の視聴維持は約50%と高かった。
🔍
課題と次の一手|掴みは強いが完視聴は約1%。動画が長く、ビフォーアフターを“視覚”で見せられなかった。短尺化と見せ方の設計が次の鍵。
秦アキラ
AUTHOR
秦 アキラ / 代表取締役・株式会社NARERU

BACKGROUND

“想い”と専門性を、実話で伝える一本

PRO-motionは、名古屋で整体・パーソナルコンディショニングを手がける。痛みの原因を正しく理解し、体の使い方から整えていく——その専門性が強みだ。SNS運用は株式会社NARERUが担当し、公式LINEでの相談を入口に設計している。

この回で選んだのは、ある実際のお客様の物語だ。横断歩道を1回の信号で渡りきれない、杖がないと歩けない。そんな状態だった60代の女性が、最終的に趣味のゴルフへ復帰し、コンペで優勝するまでになった。PRO-motionの想いと知識の深さを、最も実感を持って伝えられる題材として、この“ビフォーアフター”を一本に仕立てた。


HOOK DESIGN

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“悪かった時”のエピソードから入る冒頭

冒頭に置いたのは、お客様の「いちばん悪かった時」のエピソードだ。「横断歩道を1回の信号で渡りきれない」「杖がないと歩けない」——具体的な状況を最初に提示することで、見る人の頭の中に“その人”の姿を立ち上げる。説明より先に、痛みのリアルを差し出す設計だ。

この狙いは、実データに表れている。冒頭3秒の視聴維持は約50%。半分の人が、最初の数秒で指を止めてくれた。ビフォーアフターの“ビフォー”を最初に置くこと自体は、確かに掴みとして効いていた。

「杖がないと歩けない」── そんな状態から、趣味のゴルフのコンペで優勝するまで。

悪かった時痛みのリアルを先出し
実際のお客様作り話ではない説得力
優勝まで結末への期待を作る

「杖→ゴルフで優勝」という落差は、本来とても強い。だからこそ冒頭3秒の50%という数字につながった。問題は、この掴みを“最後まで”引っ張りきれなかったことにある。後半で詳しく見ていく。

この回の冒頭で効いた要素
  • “悪かった時”の具体的な情景(横断歩道・杖)を最初に置き、痛みのリアルで掴んだ
  • 「実際のお客様」という事実が、誇張のない説得力を生んだ
  • 「優勝まで」という結末を冒頭で予告し、続きへの期待を作った
PRO-motion 杖から趣味のゴルフへ リール冒頭カット
冒頭カット。「名古屋PRO-motionの実際のお客様 ― 1回の信号で…」と、悪かった時のエピソードから語り始める。

DATA ANALYSIS

数字を読む ― 916回再生の中身

この回の数字は、派手ではない。だからこそ、どこが効いてどこで取りこぼしたのかを、正直に分解する価値がある。

916回
再生数(6/24計測)
冒頭3秒の視聴維持は約50%。掴みは効いていたが、再生規模そのものは伸び切らなかった。配信が大きく広がるには、深い反応が足りなかった。
+0人
この動画経由の新規フォロー
フォロー増はゼロ。「いい話だった」で終わり、「この先も見たい」という次の行動までは動かせなかった。物語の余韻を継続視聴に変える設計が課題。
1件
保存数
保存はわずか1件。「後で見返したい」「残しておきたい」と思わせるには、要点や学びを“持ち帰れる形”にする工夫が要る。
11 / 0
いいね / コメント
いいね11・コメント0。共感の入口は開いたが、語りたくなる・反応したくなるところまでは到達しなかった。

ポイントは明確だ。入口(冒頭3秒50%)は強かったのに、出口(保存・フォロー・完視聴)が弱かった。アルゴリズムは保存・フォロー・最後までの視聴といった「深い反応」を見て配信を広げる。そこが薄かったため、再生は916回で頭打ちになった。掴みは合格、その後の設計が宿題、という一本だ。


COMPARISON

視聴維持率の落ち方 ― どこで離れたか

この一本の本当の課題は、再生数より「最後まで見られたか」にある。実データの視聴維持を並べると、強い入口と弱い出口のギャップがはっきり見える。

視聴維持の推移(PRO-motion/再生916回・6/24計測時点)
冒頭3秒 約50%
誘導到達 約2%
完視聴 約1%

冒頭3秒で約50%が残ったのに、公式LINE相談への誘導シーンに到達した時点では全体の約2%、最後まで見た人は約1%まで落ちた。掴みの強さに対して、中盤〜後半の離脱が大きい。原因として大きいのは、動画が長めだったこと。そして「杖→ゴルフ優勝」という強烈なビフォーアフターを、語りに頼り、“視覚的に”見せきれなかったことだ。バーの数字は実測のみで、推測の補完はしていない。


WHY

なぜ掴みは強いのに、最後まで残らなかったのか

理由は2つに整理できる。1つは尺の長さだ。実話の説得力を丁寧に伝えようとするほど、語りは長くなる。だが視聴者の集中は冒頭から時間とともに削られていく。動画が長くなった結果、誘導到達は約2%、完視聴は約1%まで落ちた。冒頭3秒で50%を掴めていただけに、尺をコントロールできれば結末まで連れていける人はもっと多かったはずだ。

もう1つは“見せ方”が語りに寄りすぎたことだ。「杖がないと歩けない」から「ゴルフで優勝」へ——この落差は本来、映像で見せれば一瞬で伝わる強さを持つ。だが今回は言葉で語る比重が大きく、ビフォーアフターを視覚的に提示しきれなかった。視覚の刺激が薄い時間が続くと、人は途中で離れる。強い素材を持っていたのに、その強さを“画”に変換できなかったことが、中盤の離脱を招いた可能性が高い。


ISSUES

残った課題 ― 強い素材を、最後まで届ける

尺を、台本段階でコントロールする。
短くできるものは、撮影前の台本段階で1分以内を目安に削る。どうしても長くなる回は、最後まで見せる工夫(章立て・テロップでの区切り・先の展開予告)が要る。あるいはアニメのように、中盤にあえてフックを再投入して離脱を止める設計も有効だ。
ビフォーアフターを、“視覚”で見せる。
「杖→ゴルフ優勝」という落差は、言葉より画のほうが速く強く伝わる。当時の様子・歩き方の変化・ゴルフを楽しむ姿——使える素材を映像で対比させれば、語りに頼らず一瞬で伝わり、離脱を抑えられる。次回はこの“視覚化”を前提に企画する。

TAKEAWAY

この事例から学べること

“掴みを最後まで引っ張る”ための3原則
  • 悪かった時を先出しする掴みは効く。具体的な情景(杖・横断歩道)で痛みのリアルを差し出すと、冒頭3秒の維持が上がる
  • 尺は短く、台本で削る。短くできる回は1分以内を目安に。長尺は区切り・予告・中盤フックで離脱を止める
  • 強いビフォーアフターは“画”で見せる。言葉で語るより、映像の対比のほうが速く・強く・離脱を抑えて伝わる

この回が教えてくれたのは、「掴みが強くても、出口が弱ければ再生は伸びない」というシンプルな事実だ。冒頭3秒で50%を掴みながら、完視聴は約1%、誘導到達は約2%。素材は一級品だった。足りなかったのは、それを最後まで届ける設計だった。

株式会社NARERUは、伸びなかった回も数字で正直に読み、次の台本に学びを移す。掴みの強さを完視聴に変え、完視聴を相談へつなげる——その一歩ずつの改善こそが、SNS運用の本当の仕事だ。PRO-motionのお客様の物語を、もっと多くの人に最後まで届けるために。