秦アキラ
秦アキラ
株式会社NARERU 代表取締役

南信州・飯田市で生まれ育ち、地域の中小企業のAI活用・SNS運用・Web集客を支援。「地域の事業者を、テクノロジーでもっと自由に。」をミッションに、株式会社NARERUを経営しています。

7本のうち、最も再生が伸びなかった一本。830回。狙い自体は悪くなかった。では何が起きたのか。現場の言葉から、その理由を正直に読み解く。

3行でわかる、この回のまとめ
🎯
狙い|整体の既存客から「中年ランナーの膝の痛み」へ、ターゲットを切り替えた一本。
📊
結果|再生830回で7本中最下位。保存4件・いいね6件・フォロー増0人。
🔍
課題と次の一手|1本前とのターゲット落差が大きすぎた。移行を地ならしし、動画は1枚目に置く。
秦アキラ
AUTHOR
秦 アキラ / 代表取締役・株式会社NARERU

BACKGROUND

整体客から“ランナー”へ、舵を切った一本

PRO-motion(プロモーションコンディショニング)は、整体・コンディショニングを軸に、ランナーやスポーツ愛好家の身体の悩みに応える専門院。SNSでは「症状を特定したサムネ」でターゲットを絞り、悩みを持つ人にピンポイントで届ける情報提供型のフィード運用を行ってきた。

この回から、ターゲットを「整体の既存客」から「中年ランナー」へと大きく切り替えた。色味を変え、年代層も若くし、ランナーという特定層に届ける設計に振った。


TARGET DESIGN

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この1本は、誰に向けて作ったか

「中年ランナー特有の“膝の痛み”、正しい走り方は?」

中年ランナー年代を特定
膝の痛み症状を特定
色味変更見た目で差別化

ランナーという明確な層に、膝という具体的な症状で切り込む。ニーズの絞り方は的確だ。だが結果は7本で最下位だった。


DATA ANALYSIS

数字を読む

830回
再生数(最下位)
7本で最も低い。直前の投稿との“落差”が響いた。
4件
保存数
最も少ない保存。内容より前に、そもそも見られなかった。
6件
いいね
反応は平均的だが母数が小さい。
0人
フォロー増
新規ゼロ。既存層が「自分向けではない」と感じた可能性。

WHY

なぜ、この1本だけ最下位に沈んだのか

最下位の根は、内容の良し悪しではなく「既存フォロワーとのターゲットの落差」にある。それまでのフィードは整体の既存客に向けて積み上げてきた。そこへ突然、年代も色味も振り切った「中年ランナーの膝」が流れてくる。フォロワーのタイムラインに最初に届くのは既存層だ。彼らが「これは自分向けではない」と一瞬で判断すると、序盤の反応が鈍る。Instagramフィードは序盤の反応をシグナルにして配信先を広げるため、最初に既存層が滑ると、新しいランナー層へ届く前に勢いが止まってしまう。

つまり、ターゲットを変えること自体が悪いのではなく、連続するメディアの中で「前の1本」と「この1本」の落差が大きすぎたことが効いた。新しい層に当てるなら、既存層が離れない橋渡しの投稿を挟み、アルゴリズムに「このアカウントは誰のものか」を見失わせない移行設計が要る。落差を地ならしできていれば、同じ企画でもここまで沈まなかった可能性が高い。


FROM THE FIELD

現場の言葉から読み解く

運用担当・中村のふりかえり
「またもターゲットが急に変更されたことが原因と考えられる。1本前の投稿との差が大きすぎた。フィードの中の動画コンテンツが中盤になってしまったため、離脱を招いた。」

中村は核心を突いている。「1本前との差が大きすぎた」——これがすべてだ。前回は整体の再発、今回は急にランナーの膝。既存フォロワーから見ると「このアカウント、急に別物になった」と映る。SNSは“連続するメディア”であり、1本ごとにターゲットが飛ぶと、フォロワーは「自分向けじゃない」と判断して離れる。さらに「動画がフィードの中盤に配置され離脱を招いた」——複数枚フィードでは、動画を最初に置かないと再生まで到達しない。配置の問題だ。


TAKEAWAY

この事例から学べること

この1本が教えてくれること
  • 連続する投稿のターゲット落差を小さく保つ。急な方向転換は離脱を生む
  • 複数枚フィードは、見せたい動画・要点を1枚目に置く
  • ターゲットを変えるなら、移行を“地ならし”してから